<悪の教典>貴志祐介




面白いか、面白くないかそういう次元の話じゃない。
でも、寝る時間を削ってとにかく結末まで読み切りたいと思わせるストーリーなので
やっぱり面白いと言えるのかな。
ただし、わくわくする訳でもなく、すっきりする訳でもなく、後味は悪い。
カバーをつけずに電車で読んでいたけど、途中から読んでいるところを人に見られたらいやだなという気分になった。
怖いもの見たさなのか、サイコパスからとにかく目が離せなくなる。
これまで読んだ本の中でも衝撃度ランキングではかなり上位。殺戮がひどすぎて食欲を失った。
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あらすじ
不良生徒、モンスターペアレント、学校裏サイト、集団カンニング、淫行教師など数々の問題を抱える東京都町田市の私立晨光学院町田高校(実写版では晨光学院高校)に勤める蓮実聖司は、有能で人気者だが、裏では自分に都合の悪い人間を次々と殺害していくサイコキラーであり、一部の生徒や教師から疑われ始めていた。また、蓮実は自分を疑った者や邪魔に思った者を秘密裏に抹殺していた。
修学旅行が終わり、それぞれの生徒が文化祭の準備に勤しんでいた頃、蓮実は邪魔になった女子生徒を自殺にみせかけて始末しようとするが、手順が狂い殺人の嫌疑が掛かりそうになる。蓮実はそれを隠蔽するため、出し物の準備のため校舎に泊り込んでいた担任クラスの生徒全員を、同僚教師の仕業に見せかけて散弾銃で皆殺しにする決意をする。こうして一夜の血塗れの大惨劇が始まった。
感想
※ネタばれありの内容なので、これから読む人はご注意ください※
前半は蓮見の裏表が恐怖だった。
学校のアイドル教師の顔をしながら裏では気に入らないものは全て排除していく。
緻密に計算して絶対に失敗しないように。
後半いきなり二人の殺人を隠すために、クラス全員を殺すことに。
自分の罪がばれないように徹底していたのに、突然の方向転換するかな。。
後はどんどん生徒が殺されていく。バトルロワイヤルを彷彿させる世界です。
あっけなくみんなが死んで行ってしまい、私は怜華と雄一郎が無事逃げられるのか
それだけが気になって読み進めていました。
2人が逃げる描写や警察に保護されるシーン、蓮見の仕業だと警察に訴えるシーンを入れてほしかったな。
あと、蓮見は怜華と雄一郎の二人は要注意危険人物な生徒と判断して、絶対に生かしちゃおけないと思っていたのに、実際にとどめを刺したことを確認しないところは違和感。
あいつらがいない?と違和感を感じているところに警察到着とかの方がリアリティがあったんじゃないかな。
蓮見の犯行だとバレるのはAEDの録音機能ってところもなかなかあっけない。そもそもここまで大きなことをやらかしておいて、ばれないと考えているのも狂ってるけど。。
貴志祐介の本は、青の炎以来だったな。
別の本も読みたくなった。
ちなみに映画もあるよね。むしろこっちのほうが有名なのかな。ちょっと見たいけど、人が死にまくると思うと気が重いので、一人では見たくないな。タイミングが合えば見ようかな。
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