生と死という重いテーマを題材にした小説。
以前辻村美月さんの本を読もうと思ったものの読みきれなかったので、初めて読了。
重いけど優しい温かさのある小説でした。
使者(ツナグ)の力によって、一度だけ亡くなった人に会うことができる。
突然死したアイドルに会いたい、寂しいOL
亡くなった母に会う頑固なおじさん
親友に会う女子高生
突然失踪して生きているかもわからない婚約者に会うサラリーマン
そしてツナグの少年とその家族
私だったら誰と会うか、
生きているうちに周りの人と後悔のないように
関わっていかないといけない
そんな風に自分の生き方を見つめ直す小説です。
1章読んでこういう小説って全部後味がよいと思っていたら、女子高生のストーリーはそうではなくて意外だった。
生と死以外に罪と償いみたいなものもテーマになっていてちょっと意外だった。
相手がなくなってしまったら、どんなに後悔しても反省してもその罪は一生償うことはできないんじゃないかと思った。
女子高生がしたことは犯罪ではない、嫉妬やずるい気持ちなんだけど、その十字架を背負っていくのは重い‥‥。
面白かったし、長編の割りにすぐに読み終る。
ただ個人的にぐっ!っと来るポイントがあまりなくさらっと読み終わってしまった印象なのでもう一声何かあったら良かったなぁ。
他の方のレビューを見ていたら突然死したアイドルのモデルは飯島愛じゃないか、って書いてあって納得。
確かにそんな感じだ。
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